カイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡

アニメカイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんに興味を持って調べてみたら、膨大な量の担当作があることがわかりましたので、出来る限り同氏担当作を追跡しています。discordアカウントは、まきも#3872 です。

めぞん一刻62話(高屋敷氏脚本)

  • いつもながらぬかりがない手のアップ頻出と静物アップ(特に食べ物アップ多め)、高屋敷ペーパー。あと高屋敷文字(一ノ瀬さんがわざわざ黒板に電話番号書いてる)、そして高屋敷ランプ。

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  • 脚本なのに、出崎兄弟構図がなんか必ずある怪現象。特にこういうダイナミック遠近は、どちらかというと出崎哲さん(超なかよしさん?)のもの。

 

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  • 脚本なのに過去作・後の作品と似てくる怪現象シリーズ。う、嘘だろ…ど根性ガエル(同氏演出)と、今回のめぞん一刻の橋のシーンなんかアーチ型の橋、夕方なの含めスーパーシンクロ。

    紅茶やお茶のアップは上段左から家なき子(演出)、今回のめぞん一刻、後のMASTERキートン(脚本)。どうだ怖かろう。

    それだけ脚本からコンテや監督の脳裏に浮かぶ絵が共通してるということなんだろうけど。だがなんだよ、特に橋は!並べてみてマジパズルだったわ

    あと列車が中段右が今回のめぞん58、再下段がエースをねらえ!(演出)。どちらも旅立ちの象徴であり、トンネルに向かうところも一緒

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  • さらにスーパーシンクロ、カイジめぞん一刻、窓によりかかるシーン。どちらも悩んでいる。なんなんすかあ!

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  • キンキンに冷えてやがる!五代くんぐーっとやってくれたまえ!(カイジ5話(高屋敷氏直接脚本との比較)……なんなんだよ!これも並べてみて見分けつかないよ!状況が全然違うが。五代と響子は少しずつ打ち解けながらモジモジしてるシーンでビールがアシスト。カイジの場合は班長とカイジの決定的な対立構図が明らかになるシーン。しかしビールぶっかけシーンはかっけえ
    ちなみにごちそうアップはジョー1、2(脚本)、家なき子(演出)、ど根性(演出・コンテ・脚本)、新ど根性(コンテ、脚本)、めぞん一刻(シリ構・脚本)、ルパン三世(演出、コンテ、脚本)、エースをねらえ!、そしてこのカイジ(シリ構・脚本)、キートン(脚本)、全てある
    言っておきますが制作会社もスタッフも世代も年代も全然違います。しつこいようですが両方とも同氏は脚本です。コンテマンではありません…絵の管理もできないはず…です…

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  • 一番上左は、デビューのジョー1脚本から、物凄い頻度で出る横切り。脚本だとさらに恐ろしいことに頻度が増す。
    さらに、劇場版「はだしのゲン2」(同氏脚本)と似たシーン。水道遊びと、上着をかけてあげるシーン。
    はだしのゲン2では、病気の母の背中に隆太(ゲンが弟として迎えた孤児)が上着をそっとかけてくれる。
    めぞん一刻では、「もしかして追いかけてきてくれたのかな」と嬉しくなり、寝込んでしまった五代に上着をかけ、つい寄り添いかけてる。
    優しい手つきも、同氏特徴。あとは、同氏特徴、超優秀モブ。なんだよ下段一番右の無駄なイケメンモブw

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  • そして、擬似家族愛・仲間愛。序盤、一刻館を心配する響子に「元気だよ」と皆が言うのが凄く家族っぽくて微笑ましい。
    今回は、傷ついて旅行に行ってしまった響子を懸命に追いかけて行った五代なのに、「あなたを追いかけてきた」と言えず、響子は偶然会っただけか、ちょい残念だな…と思いながら、水道管が壊れた一刻館の管理のため、置き手紙を残し先に一刻館に帰る。
    だが、もう水道管は直っており、一刻館メンバーは五代が必死に追いかけてった、旅行の日程表を五代が持って行ったことなどを具体的に教えてくれる。響子はそれを聞き上機嫌に。朱美に「あらあら喜んじゃって」と見守られる。ていうかお前らいいやつじゃんかっ…!

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  • さらにさらにスーパーシンクロ。目覚める五代とカイジ。二人とも寝顔可愛い。
    あと、睡眠薬でバッタリ眠る、起きるは同氏脚本キャツアイ3話の睡眠薬で愛の友達を眠らせる、起こすシーンに激似。

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  • う、うそだろ…怪現象まただ…同氏演出ど根性ガエルとシンクロ。なんだよこれ…まじ怖いぞ

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  • またしても、男が幼く可愛い案件。五代くん可愛いすな これホント原作では妄想癖のあるバカ学生とばかり思ってたのに…終盤は響子が五代を選んで行く過程にあるから、つい年上が可愛いとおもってしまう作りにしてあるのかもしれない

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  • 優しい手つきのスーパーシンクロ。のぼせた五代を介抱。ちなみに介抱してくれたのは優しい旅館のおじいさん(同氏特徴、やさしいおじさん)、カイジは言わずもがなの、まるでマリア様のような介護シーンw介護シーンはど根性ガエル同氏演出回で、風邪をひいたピョン吉を優しく介抱する母ちゃんのシーンがあり、似てる。ちなみにアカギ(同氏シリ構・脚本)の鷲巣も同氏脚本回26話でこんな感じで寝込んでいたw

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  • そして話の内容も、ささいな誤解がもとでお互いに必要とされていないんじゃないかと思い、さらに「いなくてもいいのか」と泣いた後、響子が旅行に行ってしまったのが心配で、手がかりを頼りに五代が必死に追いかけた話。
    でも、あの時何故泣いたのか、とか追いかけてきました、とか五代は言えなかった。
    言いたいことを言えずにモノローグ、モノローグ中に表情がクルクル変わるのも同氏参加の脚本、演出、コンテなど全てで頻出。カイジなんてその最たるもの(腹のさぐりあいのためモノローグだらけだが、顔もイメージも動きまくる)。
    そしてこの、響子を追いかけてきた行為は、一人ぼっち救済という同氏ポリシーも入っている。カイジでも、一人ぼっちのおっちゃんのために、北海道までカイジが追いかけてきてくれたのが情感たっぷりに描かれた。こっちは擬似父子愛だけど。
    あと、この旅全般の描写、同氏が大好きっぽい寅さんが、旅をしまくるのを参考にしたかもしれない。

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