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カイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡

カイジおよび福本作品、そのアニメが好きで、シリーズ構成の高屋敷英夫さんが、子供の頃からアニメのクレジットで凄くよく見る名前なので調べてみたものの膨大すぎてまとめきれなくなってきたので、自分のブログよりここに切り離してまとめることにしました。ツイッターアカウントは@makimogpfbです

キャッツアイ3話脚本(金春氏と共著)

アニメ カイジ キャッツアイ あしたのジョー 高屋敷英夫 じゃりん子チエ アカギ

 ※ツイッターで書いた分に追記を加えて構成しています

Dlife再放送の、高屋敷・金春氏共著脚本のキャッツアイ3話を録画。前にもGyaoで見たし、子供の頃から再放送ガンガンやってたのでよく覚えてる話。

見返すと、高屋敷氏の特徴が、(元)夫人の金春氏との共著ながらよく出ている。

この話において、キャッツアイが女だと俊夫(瞳の恋人で刑事)が初めて知ることとなる。(ラッキースケベで胸を掴んだため)

これも同氏特徴の、「人間の本質」を表した話と言える。また、胸を掴まれた際、女の本性が出て瞳は俊夫をビンタするし悲鳴もあげる。これも本質。一方で怪盗であるかっこよさ(怪盗としての本質)がクライマックスで出てくる。クライマックスアクションは、このシリーズのプロットの基本。

女としての本性、怪盗としてのプロ意識、どっちが本当?という、まさに猫の目のように変わる、瞳達キャッツアイの二面性が描かれているのも面白い。カイジにしたって、まさに二面性の宝庫。

また、この話でも、高屋敷氏がじゃりん子チエ脚本で見せたような、進行する複数エピソードが複雑に絡み合流する手腕が見られる。メインエピソードだけでも、

  • キャッツアイが女だと俊夫が知る
  • 瞳が、偶然にも愛の友人に写真を撮られる
  • さらに、その子に疑われ、キャッツアイ盗難予告日に泊まりに来られる。その対処
  • 怪盗パート、アクション
  • 愛の友人の疑いから逃れるトリックとエピローグ

他にもミニエピソードや小ネタが多々あり、よくこれだけ22分に詰め込めるなあと、毎回感心させられる圧縮具合。これだけ圧縮してもキャッツアイは超ロングランなのが驚異。高屋敷氏は2本しか脚本書いてないが、この2話でも相当な、馴染みのスタッフとの親密度が見える。

 

あと、新たな発見があった。高屋敷氏ジョー1脚本デビュー疑惑36話(無記名) と同様、川縁でバランス取り歩きの場面があった。これを入れたあたり、益々ジョー1の36=高屋敷氏脚本を後押し。

 

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【注】

ジョー1初期脚本陣は、出崎統監督の脚本改変の多さに怒って一斉降板したのだが、その直後、無記名脚本が続く。その無記名1発目が36話。Wikiによると高屋敷氏のデビューはジョー1脚本なのに、名前がクレジットされていない。ならここしかないと思ったが、見てみると、ほんとに他作品で同氏に見受けられる特徴だらけで、かなり濃厚と思われるうえ、 今回のこれである。益々後押し

 

  • キャッツアイ3話と高屋敷氏他作品とのシンクロ集1

カイジ・ジョー2・ワンナウツ・怪物くん脚本、家なき子演出、忍者マン一平監督・脚本、ベルばらコンテ。 

わかりにくいが、上から2段目の右から1、2枚の、枝につかまり回転は、ベルばらコンテだけでなく、高屋敷氏監督作の忍者マン一平でもよく出る。柔道讃歌か空手バカ一代の同氏コンテや演出から?脚本からのアクション指定らしきで、同氏の中では珍しい(コンテからの上書きが多い出崎統氏と長年組んでたら、アクションは意図的に丸投げしてるような気がしたので)。

 

あと梅さん的寿司屋や、ど根性ガエルと同じアクション。ど根性ガエルで、歩道橋をバイクで上り下りする超絶アクションがある。そして梅さんパロなんか、梯子で登ってるとこまで一緒w

内容も、原作通りだが、ど根性ガエルと同じ、時計を使ったトリックが出てきた。

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  • キャッツアイ3話と高屋敷氏他作品とのシンクロ集2

ジョー2、カイジ、アカギ脚本、エースをねらえ!演出。三女・愛と友達のやりとりがエースをねらえ!高屋敷氏演出回の、ひろみとマキそのもの。今回は百合天然燃料 

 

前にGyaoで見た時も思ったが、キャッツアイ3、4話の高屋敷氏脚本(3話は金春氏と共著) は、悪乗りが過ぎるほど、よく見ると同窓会状態。竹内啓雄監督は出崎統作品で演出ローテした馴染み、美術の水谷氏も馴染み。Pの一人、加藤俊三氏も元ど根性ガエル制作進行。

同窓会状態に加え、まさかデビュー作疑惑脚本のジョー1ネタが出ていたとは。ついでに同窓会状態といえば、美術に小倉昌宏氏がいた(ジョー2美術陣。オネアミス美術で有名。近年SHIROBAKOにそれらしき人物が出演)。総作監は杉野氏だし、高屋敷氏も他スタッフがピンとくる脚本を書いたかも。そして、愛の部屋着が、なんだか高屋敷氏の監督作・忍者マン一平の一平のコスチュームに似ていたりもする。(黄色いバンダナ、上下赤い服)

忍者マン一平については私のtogetterに多数まとめがあるのでこちら↓を参考に。

まきもgpfb(@makimogpfb)さんのまとめ(58) - Togetterまとめ

 

内容においても、高屋敷氏特徴の、真実を映す鏡や、本質の裸などが出て、三姉妹の裏の顔(豹変)を表現。監督作忍者マン一平で大分明るみになった、物が意思を持ち見ている特徴も出てる。今回も紙や地図が出た。特にカメラが瞳を偶然捕えた場面は、まさに「カメラ」が「見ている」という、無機物や自然をキャラクターと捉える高屋敷氏らしいところ。これは監督作の忍者マン一平にて大分明確化されている。

 

また、上記に述べたが、瞳だけでなく、泪もショットガン訓練をしたり、女子高生とはいえ目撃者に睡眠薬を盛るなど、怪盗キャッツアイの裏の顔が出て豹変する。「キャッツアイはそう甘くはないでしょ?」という台詞や、コーヒーサイフォンに映る、問題対処を考える「怪盗キャッツアイ」としての顔などもそう。

 本作含め、当時は高屋敷氏の夫人だった金春氏とは共著脚本が多いが、多分ラブコメ系や女の子らしい場面の担当なのだろうか?どうも高屋敷氏はラブコメより擬似家族愛や博愛が好きなようなので。ここに述べた内容は、高屋敷氏パートだとは思う特徴だが、冒頭のラッキースケベや、愛と友人、瞳と泪の女同士の気取らないやりとりは、金春氏パートかも。また、金春氏が入る前は、高屋敷氏単体が、出崎統作品の男むささを中和するような可愛い・幼い面を出しており、当時少なかった女性演出家のような所があった。そして金春氏が入ったことにより、更にそこが補完・強化されたとも言える。