カイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡

アニメカイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんに興味を持って調べてみたら、膨大な量の担当作があることがわかりましたので、出来る限り同氏担当作を追跡しています。discordアカウントは、まきも#3872 です。

忍者マン一平監督・2話:物言えぬ物が見ている不気味さの種明かし!そしてお爺さんに優しくしろというテーマ

Togetterのバックアップです。修正や追加などで再構成しています。モバイルだと、クリックしても画像が大きくならないので、urlをクリックするとtwitterの大きい画面で見えます)

 

前回1話については下記参照

今回は2話。

まずコンテ小和田良博氏・演出はしもとなおと氏は出崎哲監督のキャプテンの面子。どんだけ哲さん好き(特徴)なんだ。本編も哲式回転が出る。脚本は元夫人の金春氏(この頃はまだ夫婦)。金春氏シリ構のうたプリっぽさも出ている。
posted at 00:07:07

というわけでコンテ演出脚本を他の人にまわした回(このシリーズ殆んど)だが、流石監督の立場だけあり、同氏の演出意図の解答が多数見れるのが凄い。
あと、キャラが幼く可愛い特徴も出ている。
また、過去・未来作で、無機物やお天道さんが「見てる」ような演出の解答が出る。
posted at 00:11:46

今回の特徴:

  • 自然や物もキャラ、
  • 出崎的立体多層美術にストーリー性を加えた、「誰か見てる」不気味さの正体、
  • 出崎演出カメラ傾けにストーリーを持たせた、色々な物の見方でカメラが傾く演出、
  • 己と向き合う、
  • ガン泣き、
  • おじいさんに優しい、
  • 優しい手つき

など。
posted at 00:19:56

話の冒頭、村一番の美人であるアゲハちゃんは誰が好きなのか、男子が調べようとするが、アゲハちゃんは「嫌いな人なんていない」と答える。
金春氏シリ構のうたプリのヒロインもこんな感じ。高屋敷氏の特徴としての博愛とも重なる。
posted at 00:23:29

細かい特徴として、高屋敷氏の無機物・自然もキャラという考えから、テレビやコンピュータが喋る。近年のXMEN脚本も飛行機のAIが喋る。
また、見た目イマイチなアケビちゃんが私美人でしょ、と鏡に話しかけると鏡が全否定して割れ、倒れる。鳩時計も個性あり(特徴:無機物のキャラ化)。
posted at 00:28:07

元祖バカボン演出・脚本から、カイジやXMENの脚本に至るまで出る、物の考え方に合わせてカメラが傾く演出も出てきた。
アケビちゃんが「あたしご機嫌ななめ」と言うとカメラが傾き、「斜めを通り超えて真横になりそう」と言うとカメラが真横に。同氏演出意図・手法が明確になった。
posted at 00:33:22

細かいシンクロとして、賭場(チエ、アカギ)、不美人に好かれる(カイジ)、ど根性ガエルネタ(「魔法使い生活80年」→ど根性ガエルの「教師生活25年」から)、あやしい薬ネタ(新旧ど根性、元祖バカボン、XMEN)、紙ネタ、イカサマ(ど根性~カイジ)などがある。
posted at 00:39:29

ブームネタで松田聖子(流行りもの好き)のブロマイド等が出る。
また、見えざる真の自分演出(影が悪魔に)も出る。
コンテ修正の痕跡も見える。
同氏特徴として、出崎的な、画面手前に美術を置く演出を応用して、誰かが見てるような演出にするものがあるが、今回も手前美術からキャラが現れ、アケビの禍々しい陰謀を目撃。これも同氏演出意図の解答。
posted at 00:48:48

今回の話では、美人のアゲハに嫉妬したアケビが、ブスになる薬を作るよう魔法使いに頼み、アゲハをブスにしようとする。だが因果応報で、うっかりアケビがその薬を飲んでしまう。

一平達仲間は、号泣するアケビに同情し、解毒剤を賭けて魔法使いと対峙(特徴・仲間愛)。
ところで、やっぱり男子同士のイチャイチャ(特徴)が目立つw
posted at 00:55:50

同氏特徴で、魔法使いのお爺さんが敵なのに可愛い。1話の光学迷彩もだが、今回も光学迷彩が出て、しかも攻殻と同じく、液体をかければ光学迷彩は解ける。また、分身の術も粒子を飛ばしてホログラム化した自分を投影させるもので、時代先取り。
posted at 01:02:05

分身の術破りとして魔法使いが息を吹きかけ粒子を吹き飛ばすが、まんが世界昔ばなしの高屋敷氏演出回「3匹のこぶた」の狼とシンクロ。
息を吹きすぎて苦しむ魔法使いに、一平はフェアプレーで戦いたいと言い、お爺さんの背中をさする(特徴・優しい手つき、お爺さんに優しい)。
posted at 01:07:42

一平の優しさに魔法使いは感涙するが、涙を流すと魔力が0になる掟がある。
ゲン2で鬱病老人がゲン達に優しくされ、泣く気力も無かったのに泣く場面につながる。
魔法使いは礼を言い消えるが、時間がたてば毒は消えるとのこと。
元に戻ったアケビは、優しい一平に惚れる。
posted at 01:14:02

一方、魔法使いの老人は魔法使い1年生からやり直す(特徴:諦めない、純粋、幼い)。
ラストは出崎式止め絵。同氏のは可愛い特徴がある。

やはり驚かされたのは、ここでも出てきた、お爺さんに優しい精神。ルパン、ゲン2、ジョー1、2、アカギ、カイジとキリがない。
posted at 01:19:44

 

  • まとめ

今回は監督のみだが、脚本・演出だけでも特徴山盛りなのに、監督でもここまで個性が出るのかと驚いた。
また、脚本の金春氏の、女性らしい恋愛、嫉妬描写などの個性も出てる。
はしもと、小和田氏も、今のところ私はキャプテンしか参考がないが、幼い男子達が共通。
総まとめで高屋敷監督の個性が抱き込む。
posted at 01:25:22

  • 画像

時代順。ど根性ガエル演出、元祖バカボン演出脚本、まんが世界昔ばなし演出、赤ルパン脚本、本作監督、はだしのゲン2脚本、カイジ脚本、シリ構。やはり注目は物事には色々な視点があることを示すカメラ回転 pic.twitter.com/mbSaQWbnlB
posted at 04:00:32

 

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時代順。ど根性ガエル演出、まんが世界昔ばなし演出、赤ルパン脚本、本作監督、怪物くん脚本、はだしのゲン2脚本、RIDEBACK脚本、アカギ・カイジ脚本、XMEN脚本。まあアケビと美心は偶然ww pic.twitter.com/ftqKMICfj8
posted at 04:04:55

 

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イカサマ集。全部当たりのクジ、オマケコーナーの忍術トリック、攻殻先取り忍術。毎回一平の忍術指南のイカサマを暴く弟の三平が凄くかわいい。しかしなんで担当作にイカサマがよく出るんだw pic.twitter.com/XrHGZ6tEgG
posted at 04:15:55

 

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  • まとめ

 監督って全セクション管理が必要だから、コンテ演出脚本の個性の方が目立つかなと思ってたが、高屋敷氏のテーマが沢山出てくる。出崎統監督下の演出や脚本でも、高屋敷氏の個性は凄く出てるが(作品内多重人格が発生するほど)、出崎監督のものとして世間では認知されてしまう。本作は監督なので、監督の個性として同氏の特徴が世間にも認知される。なので、普通に見ていても、同氏の個性や演出意図がわかりやすい。超貴重な作品。

忍者マン一平黒歴史じゃないな…あと人脈も、本作に参加した、やすみ哲夫氏や望月智充氏とつながっていく。出崎哲氏は参加してないが、哲氏監督作キャプテンのスタッフが参加しているので、哲さん大好き演出(回転など)も可能になっている。しかもラストの止め絵も哲式(じわじわペンタッチになる)。

 

 

posted at 04:24:40