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カイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡

カイジおよび福本作品、そのアニメが好きで、シリーズ構成の高屋敷英夫さんが、子供の頃からアニメのクレジットで凄くよく見る名前なので調べてみたものの膨大すぎてまとめきれなくなってきたので、自分のブログよりここに切り離してまとめることにしました。ツイッターアカウントは@makimogpfbです

コボちゃん27話B脚本:ぼっちを救済しに来る仲間達

今回は、恥→ひきこもり→仲間の励まし(特徴)で復帰の話。

  コボと竹男(同居している親戚・職業は教師)が同レベルの悩みでひきこもりから復帰する(特徴:大人も子供も幼い)。
 
 幼稚園にて、コボは居眠りをした後、寝ぼけて朝だと勘違いして皆の前で服を脱いでしまい(特徴:脱衣演出)、赤っ恥をかく。
 ところで、ど根性ガエル同氏演出回でも、ゴリライモのイジメのせいで、ひろしが皆の前で下半身をさらしてしまう場面があり、また、様々な作品で裸や風呂が出てくる。 
 この、色々な作品で出る裸または半裸、裸になることでキャラの本質を表したり、アイデンティティや、身を守る物を失った裸の状態で、どれだけ己を保てるかの試練として描写されたりする場合が多い。カイジの別室の描写(9話脚本)も該当する。詳しくは→

アニメカイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡を巡る旅、元祖天才バカボン85話A:演出今切洗=高屋敷氏?再検証中に発見した意味深「脱衣」 - Togetterまとめ

画像は今回と、DAYS脚本。

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 恥ずかしさのあまり、コボは「幼稚園をやめる」と、幼稚園を休んでしまう。
 だが、退屈なまま時間が過ぎていく。ここも、積み木や飛行船などの、意思を持つかのような静物の間がある。
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  めぞん一刻脚本でも、静物や自然が意思を持つかのような、相当長く丁寧な時間経過描写がある。(特徴:自然や物もキャラ)
 
 すっかり元気をなくし退屈するコボのもとへ、友達が訪ねてくる。コボがいないと寂しいと言われ、コボは元気を取り戻す(特徴:ぼっち救済)。美人の花子ちゃんも、コボの失態を全然気にしていなかったので、コボは完全復帰。
 この、一人ぼっちの所へ仲間が来てくれる特徴、様々な作品で頻出するわけだが、最新作DAYSでも健在。風間・ 主将のもとへは、つくしが、つくしのもとへは、1年組が来てくれる。画像は、今回とDAYS脚本。
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  一方、竹男も、食欲が全くなくなり、仕事を休んでひきこもってしまっていた。絶食してゲッソリし、ひきこもる竹男と、減量部屋にひきこもり、過剰な絶食と減量をするジョー(ジョー2同氏脚本回)が被る。深刻さが全然違うがw
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  竹男のひきこもりの原因も、会議中に寝てしまい、皆の前で、特に想い人の花田先生の前で恥をかいたことが原因だったのが判明。
 その花田先生がコボ宅に、竹男を心配してやってくる。すっかり元気を取り戻した竹男は、花田先生をもてなすためのバーベキューパーティーで飲み食いしまくる(特徴:飯テロ)。
 画像は特徴の飯テロ。今回とカイジ2期脚本。
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 竹男のひきこもりの原因がわかったコボ家の皆は脱力。流しのコップが倒れると、早苗(コボ母)とミネ(祖母)が倒れこみ、ダラダラしだして、男性陣に食器洗いを命ずる。ここも幼い。
 この場面も、コップがキャラとなって動いている。このように、物が意思を持って動き、状況を表す描写が様々な作品で出てくる。画像は今回と、ジョー2・XMEN脚本。
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 花田先生を自宅へと送る竹男は、花田先生から、竹男がいないと寂しいと言われ舞い上がる。完全にコボと同レベル(特徴:幼い)。
 そして、花田先生の肩に手をまわそうとして電柱にぶつかるが、まだ早いと、電柱が意思を持って阻止したかのようである(特徴)。
 あと、電柱をなでなで(特徴)して「電柱が冷たくて気持ちいいです」と言い訳する竹男の場面直後に、流水の場面になるのがダジャレっぽい(特徴:ダジャレ好き)。
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 コボと竹男の問題が解決したことを喜ぶ耕二(父)と岩夫(祖父)は、洗い物をしながら、竹男と3人で飲み直そうと談笑する。
 一方で、無邪気に眠りこける早苗・ミネ・コボが、またしても幼い。
 問題解決で安心する一家で締め。
 
  • まとめ
 今回も、静物や自然が意思を持って活躍していることがわかる。
 あと、コボと竹男の話が平行して進行し、最後に合流するのは、じゃりん子チエの同氏脚本で特に見られる特徴。
 じゃりん子チエの脚本というのは相当に凝っているので、かなりその経験が生きているようだ。
 高畑監督は、シリーズ全体をつなぐ脚本に対する目が相当鋭そうなので、脚本陣はとてつもない経験を積んだように感じる。
 そういった、平行するエピソードをうまく操る手腕は、カイジにおける限定ジャンケンの構成・脚本などにも生きている。
 今回は、短い尺の中で複数の平行エピソードをさばく手腕が見れる回だった。
 また、これで終わるかと思った所を裏切って複数追加オチをつける特徴も生きていた。もともと話を超圧縮できる特徴があるためだと思われる。
 デビューまわり疑惑のジョー1脚本(無記名)では、話が早く終わってしまい、尺稼ぎで異様に予告が長い回がある。
 デビュー時代の、必死の尺稼ぎのための超連呼演出が後に長所となったように、これも短所が長所になった結果かもしれない。まさに逆境からの起死回生。