家なき子演出~カイジシリーズ構成・脚本など、高屋敷氏の扱うテーマについて
ツイートしてるうちに、高屋敷氏の扱うテーマについて気付いたことがあったのでまとめます。
忍者戦士飛影のレニー、ロミナ、ジョウの三角関係、高屋敷氏脚本においてはロミナ×ジョウ推しっぽい。(http://togetter.com/li/1008773)
ジョー2高屋敷氏脚本では、葉子×丈推しで、のりちゃんの振られようが毎回ひどい。最終回担当だからかもだが、それでも本命はボクシングとかグローブとか、「喋らないが魂のあるもの」に取れるし、最終的に葉子も振られてるという始末。
アカギでもイーピン、ワンナウツでも「勝負」と、魂はあるが喋らぬもの達がキーキャラクターになっている。特にワンナウツは、高屋敷氏的構成においては、渡久地の本命はいつでも「勝負」にあるように思える。
高屋敷氏的構成についての、カイジの「喋らぬ」キーキャラクターは1期が「前へ進む」の「前」、2期が「勝つ」なのかもしれない。1期は確かに船・足・決意が「前」へ進み、最後も車が前へ進んでいく。オリ台詞(モノローグ)「死んだ皆のためにも…前だ!」然り。
「前へ進め」は高屋敷氏演出多数(最終回含む)の家なき子でも強く押されていたテーマ。カイジ2期は、前述の通り、確かに「勝つってことは」(13話)、「俺は勝つ!!」(25話)が相当に強調されていたから、やはり2期テーマは「真の“勝ち“とは」か。
カイジ1期20話、確認した。オリ台詞(モノローグ)は「死んだ皆のためにも前だ…!もっと前へ行くんだ!」。そして、映像も台詞の強みも相当なクライマックス描写が続く。カイジ1期の高屋敷氏的キーファクターは、やはり「前に進む」?
そういえば、序盤1話も「もう引き返せない」というモノローグが相当強調されていた。エスポワールでも、前へ進まないと何も始まらない状況下。カイジの初勝利の相手はバランス派の男で、彼は「止まってる」状態。高屋敷氏演出多数の家なき子では、「男はいつか一人で生きていくもの。誰にも頼らず生きてこそ一人前だ。“前へ進め”だ!」が主軸テーマであり師匠(ビタリス)の教え。レミもカイジも「前」に進むには過酷な道のり。
そう思うと、家なき子演出においての「男はいつか一人で生きていくもの。誰にも頼らず生きてこそ一人前」から、カイジシリ構の1期「祈ってしまった。頼るものなどいないと…」→2期「神頼みなんかじゃなく」へのつながりが見える。
カイジ1期最終回、確認した。「頼るものなどいないと骨身にしみて知っていたはずなのに」(俯いて泣く)→顔を上げて前を見据える、でラストシーンへつながる。