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カイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡

カイジおよび福本作品、そのアニメが好きで、シリーズ構成の高屋敷英夫さんが、子供の頃からアニメのクレジットで凄くよく見る名前なので調べてみたものの膨大すぎてまとめきれなくなってきたので、自分のブログよりここに切り離してまとめることにしました。ツイッターアカウントは@makimogpfbです

コボちゃん脚本34A話:人はいつ、どうして覚醒するのか

#コボちゃん 高屋敷英夫 コボちゃん ど根性ガエル めぞん一刻 怪物くん カイジ

34話A脚本。

竹男(同居してる親戚で教師)の勤める学校にて、竹男が顧問をしている柔道部と、花田先生(竹男の想い人)が顧問をしている新体操部とで、合同肝試し大会をすることになる。この状況説明のくだり、あとラストでも、風鈴の意味深なアップ・間がある(特徴)。画像は今回と、めぞん一刻脚本。


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竹男の話を聞いたコボ一家は、脅かし役を手伝う事にする。耕二(コボ父)は仕事なので参加できなかったが、何かを思い付く(特徴:知略)。

一方竹男・花田先生の生徒達は、肝だめしなんてかったるいと思うも、ある作戦を思い付く。なんだかんだと言っても中学生なので、作戦を話し合う姿が可愛く幼い(特徴)。

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肝だめし当日は雷雨となり、雷が雰囲気を盛り上げてくれる。(特徴:自然もキャラ)。生徒達は、模範として竹男と花田先生が先に行くよう、けしかける。生徒達は更に、花田先生にカッコイイ所を見せるチャンスだと竹男をおだてる。

すっかり生徒達にのせられた竹男は花田先生と肝だめし開始。道を開けるモブ+出発する画が、ど根性ガエル演出やカイジ1期脚本に似てくる怪。画像は、今回とカイジ1期脚本。他作品にも結構ある。演出時代はわかるが、脚本で画が似てくる怪は、脚本の次のコンテ段階にて、コンテ師が脚本から想像する画が共通してくるからではないか?と推察している。

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一方、脅かし役として理科室で待機中のコボと岩夫(コボ祖父)は暑くて窓を開ける(伏線)。さらに、コボの所望により、二人はトイレに行く。

二人がトイレに行っている間、竹男達は、第一チェックポイントの理科室に着く。

竹男は、脅かし役がコボ一家だと知っているので油断する。だが、岩夫が開けた窓から風が吹き込み、人体白骨標本が揺れて竹男にのしかかり、竹男達は本気で怖がる。(特徴:キャラとしての自然がアシスト)
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更に、トイレから帰ったコボと岩夫(お化けに変装中)に鉢合わせした竹男達は卒倒。

その頃、先回りして竹男達を脅かそうと準備をしていた生徒達は、迫真のお化けの扮装をした早苗(コボ母)とミネ(コボ祖母)に遭遇して怖がり、逃げ惑う。なんだかんだ幼い(特徴)。

そこへ、予定にない筈のミイラ男が現れ、早苗とミネも驚いて逃げ惑う。かくして竹男達と生徒、コボ一家は一同に会し、ミイラ男に追い詰められる。

竹男は覚悟を決め、男として・教師として皆を守って見せる!と身構える。

だが、ミイラ男の正体は、飛び入り参加した耕二だった。だが汗だくなので、扮装を解いた顔も怖かったのだった(雷もアシスト)。 

画像は、キャラとして活躍する雷達。今回、めぞん一刻脚本、怪物くん脚本。特に、怪物くんは、天敵の雷を「あいつ」と呼ぶ。

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夜、全ての事情を知り、竹男は安心する。ミイラ男に啖呵を切った竹男を早苗達が誉めるが、誉められた直後に、竹男はお化けのマスクを被ったコボを見て卒倒する。結局怖がりは治らなかったオチ。

  • まとめ

シンプルな肝だめし回だが、キャラごとに平行進行するエピソードが最後に合流する、脚本の手腕が見える。

これは、じゃりん子チエ脚本あたりから顕著になった特徴で、他作品でも生きている(現在も含む)。
今回も、12分弱くらいなのに、冒頭のコボ一家の肝だめしの話題に始まり、

  • 耕二、
  • 生徒達、
  • 天候(雷雨や風)、
  • 竹男と花田先生、
  • コボと岩夫、
  • 生徒達、
  • 早苗とミネ、
  • ミイラ男(耕二)

の平行エピソード・行動を見事にさばいている。

また、もう一つの同氏特徴である豹変・覚醒も表現されている。
追い詰められた竹男が、皆を守るために勇気を持って立ち向かおうとするのは、普段とは違う、立派な姿と言える。


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これは、家なき子最終回演出での、少年から男への豹変や、カイジにおける、ダメカイジ→覚醒カイジへの豹変にも言える。

更に言うなら、今回の竹男は皆を守ろうとして覚醒した。カイジの場合も、皆の無念を晴らすため、または皆を助けるために覚醒する。

今回は、誰がどう行動するかの整理の上手さと、自然がキャラクターとして活躍する特徴と、何のために人は覚醒するのか、が見れた回だった。

また、今回の演出コンテは棚橋一徳氏で、高屋敷氏と同じく、元ど根性ガエル演出陣。
そのせいか、ど根性ガエルの肝だめし回と非常に雰囲気が似ている。
棚橋氏は近年、鬼籍に入られている。楽しい演出が多いだけに、非常に悔やまれる。棚橋氏は、数多くの名作に参加しているので、名前を見かけたら是非とも想いを馳せてほしい。